犬猫のノミアレルギーについて獣医が解説

cat 犬と猫

犬猫のノミアレルギーは、通常のノミ感染では軽度の吸血による痒みしか出ないものと異なり、ノミのフンや一回の吸血に免疫が過剰に反応してしまうため、全身の痒みや湿疹が出てしまうという特徴があります。

犬猫のノミアレルギーの特徴

ノミの吸血が一度でもあれば全身に痒みや赤み、湿疹が出来て、強い痒みが出てしまいます。

アレルギーなので吸血以外にも、ノミフンが体表に触れるだけで皮膚に湿疹が出てきてしまうことも。

ノミ一匹でも過剰な皮膚炎が生じるため、原因であるノミを見つけることができません。

犬猫のノミアレルギーの治療

基本的にはごく少数のノミによって引き起こされるので、ノミが原因であると判断することが難しい状況です。

そのため、ノミの予防薬を投与していなければ予防的に予防薬を投与します。

そして痒みや赤み、湿疹が強いようであれば痒み止めを投与します。

人もそうですが、痒みとはとても辛いもので、まずは痒みを抑えることが犬猫にとっても幸せでしょう。

そして、シャンプーによって原因物質を被毛から除去します。

犬猫のノミアレルギーの検査

皮膚検査では、細菌や真菌(かび)、マラセチア(酵母)、ニキビダニがいないかをチェックします。

何度も同じような皮膚炎が起きて、原因が見つからない場合にはアレルギーを疑って血液検査によるアレルギー検査を行うことも。

しかしアレルギー検査は数万円の費用がかかることも多く、ハウスダストなどに反応が強くでてしまうと飼い主さんを追い詰めることもあるので、安易には実施しません。

さらに猫では食物アレルギー検査の正確性が低いこともあって、原因究明よりも先に治療を優先することが多いですね。

犬猫のノミアレルギーの予防

ノミダニ予防薬を予防シーズンには確実に投与することが大切です。

何度もノミに吸血されることによって、アレルギーが出る可能性が高くなるためです。

しかし、体質によるところも大きいため、完全に予防することが難しいケースも多いですね。

まとめ

犬猫のノミアレルギーは確定することが難しいケースも多くあるので、とにかくノミ駆除薬やノミ予防薬をしっかりと投与しておきましょう。

アレルギー体質など、それぞれの体質によるところが大きいので、完全にノミアレルギーの発症を予防するのは難しいのですが、痒み止めやシャンプー療法、塗り薬を使用すれば酷い痒みや皮膚炎をコントロールすることが可能です。

痒みは辛いものなので、よく舐める、よく掻く、湿疹があるのであれば愛犬と愛猫はすぐに受診させてあげてくださいね。

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