犬用の治療食である肝臓サポートと肝臓ケアは似たような名前ですが、どうやら使い方が違うようです。
ロイヤルカナンの肝臓サポートは肝性脳症がある動物用、つまり高アンモニア血症があるほどの肝機能不全があるケースで使用するのが正しいので、ちょっとした肝炎には不適応です。
ちょっとした肝炎って何。。。
まあ、あれです。
胆嚢に胆泥が溜まりがちで、高脂血症や肝酵素の上昇がある適度の肝炎ということです。
肝炎と肝不全は、同じ肝がついているけれど全く違う状態です。
肝臓はちょっとくらい状態が悪くても、機能に問題が出ることは殆どありません。
肝臓の機能はとても多く、生命維持には欠かせないものばかりなので、機能に問題が出る⇒死
というくらい怖い状況なのです。
つまり肝炎なら、すぐに死ぬようなことはないけど、肝不全なら命に関わるということですね。
で、肝臓サポートは肝不全用のフードな訳です。
ちゃんと機能にも「肝性脳症、高アンモニア血症に対応」って書いてある。
肝炎程度で肝臓サポートは給餌しちゃいけない、という認識です。
ヒルズのL/d(エルディー)もそうなのかと思っていたら、しっかりと勉強しなおしてみると違うようです。
ヒルズのl/d 肝臓ケアは、どうやら肝臓に負担のかかっている犬用という療法食ですね。
肝不全ではなく、高脂血症や脂質代謝異常の犬むけ。
そのために肝不全や肝性脳症におススメとは書いておらず、お勧めの犬種なんかが表記してあって面白いです。
トイプードルやシーズー、シュナウザーの名前が挙げられているので、高脂血症に良いのでしょうか…??
エルカルニチンが高濃度で配合されているので、そこも脂質代謝には良い点です。
高脂血症でALPがやや高めの患者さんにはこっちなのかな??。
・肝不全には肝臓サポート
・肝酵素上昇には肝臓ケア
ということで合っているか、ヒルズに問い合わせてみよう。
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